2018年4月22日

Tokyoの街の明るさについてのトキオ君の見解



「「Tokyoの空には星がない」なんて、簡単に言わないでほしい。

 まずこうして光を遮って、どうにかして見てみてくれよ。
 時間はかかるし、ほんのわずかだが見えてくる星がある。

 それで物足りなかったら、
 その時はもう心の目で見ろ。想像してその存在を感じたまえ。
 星がそこにあるのは確かなんだから。

 満天の星をなんて言うのであれば、
 それが見える場所に自ら出向むくべきだ。

 Tokyoの街の明るさは、星がないって理由で
 簡単に嫌っていい相手じゃないさ。」



2018年4月5日

平日の天国の歩行者 セキグチ君(14歳)



セキグチ君は思う。
昨日の晩観た映画の主人公のように、
ミュージシャンになる夢を追いかけて
学校を辞めて、ギターとボストンかばんひとつでワイルドに上京できたら
どんなに気持ちがいいかと、

こんな想いを抱きながら、
いま歩いてるこの道が、田舎道なら絵になるけれど、

ここは銀座のマロニエ通り。
ここはセキグチ君の通う中学校の通学路。

学校からの帰り道、
空き缶を思い切り蹴りたい気分だけれど、
セキグチ君の目に止まるものは、
せいぜい空になったスターバックスの容器がひとつ、
ビルの消火栓の下に控えめにポツンと置いてあるだけだった。
それすらもきっと、すぐに掃除されてまた元どおりになるだろう。

「ああ、
 ここは文化が溢れている上に
 いつも綺麗に整備されていて
 まるで天国みたいな場所だなぁ!」と

悔しさを滲ませて、
ブルガリの前で地団駄を踏んだ足音はあまりにも乾いていて、
きっとセキグチ君にしか聞こえなかった。